医薬品なのに発毛を謳えない!?不思議な育毛剤「カロヤン」の詳細

育毛剤とミノキシジル
みなさんは「カロヤン」という発毛促進剤をご存知でしょうか。

このカロヤンは薄毛治療を目的とした医薬品でありながら、発毛効果を謳うことができないという少々風変わりな一品です。発毛効果があると明言できない以上、薬であるとはいえ育毛剤の括りに入れるべきだと思いますが、しかしなぜこのカロヤンは発毛剤ではないのに医薬品指定されているのでしょう。

「薄毛治療にカロヤンを使おうと思っている」
「医薬品だし効果がありそうだから購入を考えている」

ちょっと待ってください、まだ購入するのは早いのです。当記事ではカロヤンがなぜ医薬品なのか、そしてなぜ発毛効果を謳うことができないのか、お話ししたいと思います。

医薬品なのに生えない?不思議な育毛剤カロヤンについて

カロヤンにはいくつもの種類がありまして、その中でもメジャーと思われる「プログレ」「ガッシュ」は第3類医薬品に指定されています。その理由は、カルプロニウム塩化物(塩化カルプロニウム)が含まれているからです。

カルプロニウム塩化物は、実際に医療現場で使用されている成分。外用するとその塗布した部分の血管がピンポイントに拡張するため、円形脱毛症の治療薬「フロジン液」に主成分として用いられています。

血管が拡張することにより血流が促され、栄養が運ばれて髪の毛が元気を取り戻す――。そのような仕組みであるわけです。

なぜ発毛効果を謳えないのか

ではなぜカロヤンは発毛効果を謳えないのでしょうか。その理由は明確にされてはいませんけれども、おそらくフロジン液に比べてカルプロニウム塩化物の配合量が少ないからだと思います。

フロジン液はカルプロニウム塩化物の配合量が5%であるのに対し、カロヤン(プログレ)は2%。半分以下なんですよね。

それにカルプロニウム塩化物はあくまで円形脱毛症に効果がある成分であって、AGAにはほとんど効果がないと言えます。

たとえば、日本皮膚科学会の男性型脱毛症ガイドライン2017では、カルプロニウム塩化物を用いた治療は「C1」の評価。

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

外用での有用性は十分に実証されていないと書かれています。やはりAGAに関して言えば、効果はいまひとつということですね。

同じ血管拡張作用があるのに

発毛剤として販売されている「リアップ」にはミノキシジルが配合されており、これには血管拡張作用があるとされています。カルプロニウム塩化物と同じですよね。

ではなぜミノキシジルは発毛効果を謳うことができ、カルプロニウム塩化物は謳うことができないのでしょうか。ミノキシジルのほうがより強力に血管を押し広げるということでしょうか。

実はそうではないのです。ミノキシジルにはたしかに、血管拡張作用があるのですが、それは発毛の直接の理由ではないのです。

もともとミノキシジルは血管拡張薬として処方されていたのですが、その「副作用」として、毛が増えるという効果が発見されたのです。

つまりミノキシジルにあった副作用を、薄毛治療に活かしたわけですね。

円形脱毛症には有効かも

薄毛を治療するということにおいては、カロヤンはミノキシジルには敵わないと思います。しかし円形脱毛症を、局所的に治療したい、発毛を促したいという方は、カロヤンを使ってみるのもありだと思います。

カロヤン プログレEXの価格はAmazonだと税込3,448円。医薬品にしては値段が安いんですよね。

全く効果のない育毛剤が数千円で販売されているこの時代。医学的根拠をもとに発毛促進を謳っている製品のほうが安いのですから、不思議なものです。

まとめ

以上、カロヤンについてご紹介いたしました。血管拡張作用のある同製品は、円形脱毛症に多少は有効であると推定できます。

少なくとも普通の育毛剤よりは断然こちらのほうがマシでしょう。

【関連】育毛剤とミノキシジルの働きまとめ